目的を目標に置き換える(『成功する練習の法則』読書メモ vol.5)
↓こちらの本の42の法則のうち、5番目の法則。練習後どうなっているかを具体的に設定する(とは言え、そんなうまく行かないし前に戻って練習し直すのはアリだよ)という話し。
(※42の法則(本の目次)は文末に記載)
練習を本物の成果に結び付けたいなら、焦点を絞った明確な目標に置き換えなければいけない。
「目標」と「目的」の4つの違い
①目標は計測できる
練習が終わったときに何ができるようになっているのか、具体的に決まっていなければならない。例えば「グラウンドで20メートル離れたところからパスができる」(←練習後、実際に20メートル離れたところからパスをして、習得具合が確かめられる)
②目標は管理できる
例えば、パスのスキルは状況に応じた微妙な加減といった細かい技があって成り立つ。これを1時間の練習で習得はできないが、パスのほんの一面なら習得できる。パスに含まれるいくつかのスキルを具体的に把握し、毎日ひとつずつ制覇していく(つまり「管理できる」)。
③目標は計測できる
管理できることに加えて、専門的指導が必要。そのうえで、ごく少数の項目を正しくやることに集中する。
例えば外科の研修医に対しては「正しいやり方は、光源が切開面をまっすぐ照らし続けるようにライトを調整することだ。調整を他の人に頼むときには、チーム内で共通の合図を使う」というように指導する。
④練習前に決まっている
最終的に何を成し遂げたいのかを考え、その目標に到達する最善のルートを事前に探る。
最後に一つ(目的との違いではないけれど)
すぐれた目標は、他の目標と連動して働く。習得したスキルに他のスキルを積み上げて、より複雑なスキルが身につく。なので、スキル同士を統合する目標も設定すると吉(※統合段階で失敗することもある。その時は前に戻って同じスキルの練習に再び励むが吉)。
(④だけちょっと毛色が違うきもするけれどそれは置いといて)大きな目的があって、その達成のためにクリアすべき目標がある。当たり前だけど難しい話。
多くの場合、目的は「まだ経験していないこと」であると想像します。
経験したことであれば、具体的に「どうあるべきか」が分かるので、その途中プロセスである『目標』の妥当性の判断がつきそう。
ただ、ここで書かれているのは、まだ見ぬ領域・経験していない状態に対して、具体的なプロセスを計画し、実行し、計測し、修正していくということ。
それを実践するなら、失敗は前提だし、それをどれだけ前向きに、効率的に(次は成功するとか、小さく失敗して大きな成功につなげるとか、精神がやまないとかw)行っていけるかが重要そうだ。
◆「成功する練習の法則」目次 ◆
① 練習の思い込みを見直そう
1. 成功を体感できるものにする
2.最大の価値を生む20%に集中して取り組む
3.無意識にできるようになるまで徹底する
4.無意識にできるようになれば、創造性が解き放たれる
5.目的を目標に置き換える
6.得意分野を見つけて磨きをかける
7.実践練習ではなく反復練習でこそ上達する
8.批評ではなく、正しい方法でやり直しを求める
② どんな練習にするか考えよう
9.ゲームを分析する
10.スキルを分離して個別に練習する
11.スキルに名前をつけて共有する
12.スキルを統合して練習を本番に近づける
13.練習計画を立てて修正する
14.1分1秒を大切にする
③ 手本を活用しよう
15.手本と手順書の両方を使う
16.事前にすべきことを伝える
17.できそうと思わせる手本を示す
18.完全な手本を示す
19.手本をそのまままねさせる
20.分解して手本を示し、繰り返す
21.手本に近づく道筋を示す
22.ビデオを活用する
④ フィードバックをしよう
23.フィードバックを取り入れて練習する
24.フィードバックをまず活用し、あとで考える
25.フィードバックのループを短くする
26.フィードバックの「ポジティブな力」を使う
27.少数のポイントに集中する
28.フィードバックを日常のことにする
29.問題ではなく解決側を説明する
30.フィードバックを定着させる
⑤ 練習できる組織を作ろう
31.まちがいを練習の一部にする
32.練習の障害を打ち破る
33.練習を楽しくする
34.全員が挑戦する
35.仲間同士の責任感を強める
36.練習のための人材を選ぶ
37.仕事を褒める
⑥ 練習は終わらない
38.できているかどうか観察する
39.本番中には教えず、思い出させる
40.練習について絶えず話し合う
41.支援を要求のバランスをとる
42.成功を計測する