GRIT「やり抜く力」~人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける~(読書メモ2(の一部。の残り))
人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」。それが『GRIT(やり抜く力)』。
成功者の共通点は「才能」ではなく「グリット」である。
「グリット」とは、物事に対する情熱であり、また何かの目的を達成するためにとてつもなく長い時間、継続的に粘り強く努力することによって、物事を最後までやり遂げる力のこと。
本読むスピード遅く、一気には読めない量なので、大きく3回くらいに分けて読み&メモる。
1回めは「グリット」の必要性や有効性
2回めは「グリット」を自分自身の内側から伸ばす方法
3回めは「グリット」を外側から伸ばす方法
前回 2回めの一部を書いて、今回はその残り分。
「やり抜く力」を内側から伸ばす章の目次は以下の通り。
- 「興味」を結びつける~情熱を抱き、没頭する技術~
- 成功する「練習」の法則~やってもムダな方法、やっただけ成果の出る方法~
- 「目的」を見出す~鉄人は必ず「他社」を目的にする~
- この「希望」が背中を押す~「もう一度立ち上がれる」考え方をつくる~
個人的にポイントだと思っているのは『技術』という言葉。才能とか先天的なものではなく、あくまで後天的なもので努力で身に付けることができること。
本題。
著者曰く、やり抜く力を持つメガ成功者が共通して言うことは以下の通り。
この仕事が大好きだ。僕は本当にラッキーだよ。朝、目が覚めて、今日も仕事ができると思うと嬉しいんだ。次のプロジェクトに着手するのが待ち通しい。
ホンマかいな。
確かにそういう人はいるけど、世の中の大半はそうじゃないだろう。(僕も含めて)大半の人はどうすりゃいいの?と思い読み進めていたら
ところが、実際にインタビューで話しを聞いてみると、ほとんどの人は「これだ」と思うのが見つかるまでに何年もかかっており、その間、様々なことに興味を持って挑戦してきたことがわかった。
ほうほう。。。
曰く、最初のステップとしては、自分ではっきりとは気付かずに「関心」を抱くものだと。また、「関心」は内省によって発見するものではなく、外の世界との交流で生まれる。さらに、関心を持ったものは積極的に掘り下げる必要がある。加えて、強い関心を持ち続けるには自分だけの力では無理で、周囲の人から励ましや応援をいただく必要があると。
整理すると、、、
- 情熱(※)は内から出るものではない。
- 自分が何に情熱を持つのかは分からない。
- なので、いろいろ手を出してみる(時間かかる)。
- 少しでも興味を持ったら、掘り下げる努力をする。
- 掘り下げて情熱が持てても一人の力でモチベ維持は無理なので、周囲のサポートが必要。
(※)便宜上「関心」を情熱に言い換えとります。その方がニュアンス伝わるので。
また、
やり抜く力の半分は、粘り強さです。
でも、誰だって自分が本当に面白いと思っていることでなければ、辛抱強く努力を続けることはできません。
ただ好きだからといって、上達できるとは限らない。努力をしない限り、上達するはずがないのだ。だから多くの人は、好きなことをやっていても全然うまくならない。
ふむふむ。
必要なことが 3つ(だと理解)。
- まずは必死で「関心」のあることを探す(読み進めると書かれていたのだけれど、この段階で遊びの要素を入れて楽しんだり、メンターなど周囲のサポートがあるといいみたい)。
- 見つけたらそのことを「好き」になる努力をする。
- さらに、上手くなるように必死で努力する。
結局は自分次第って感じで、これはこれで勇気が沸く(才能とか環境とか、自分のコントロール外のことではないという意味で)。
あと、「やり抜く力」の弱い人は「やり抜く力」の強い人より、圧倒的に努力が足りないと(本書では『練習』と表現)。それについては、前回のメモ参照でございます。
『情熱』の源泉は 2つ
1つは前出の個々人の「関心」や「好き」。
もう 1つは「目的」(人々の幸福に貢献したいという意志)。
まずは「関心」からスタートして、ずっと後のほうで、自分の個人的な興味がほかの人の役にも立つかもしれないと気付く。らしい。
外に出る
後の方で気付くこの「目的」について。それを持てるようになるコツが、実際に目的を持った生き方をしている人の姿を見て、学ぶことだと。
中でやる
とは言え、これはこれで何だか他力的だなぁと読み進めると、、、、それ以外のアプローチ方法。ありました。ありました。
- いま自分のやっている仕事が、社会にとってどのように役立つか考える
- もっと意義を感じられるように変化を起こす(今の仕事がなるべく自分にとって一番大切な価値観に繋がるように、ささやかでも意義のある変化を起こす)。
- 「この人のようになりたい」と具体的に考える。
「希望」を持つこと
順風満帆に物事が進むことなんてない。何かあった時に立ち上がることが大切で、立ち上がるためには「希望」って大事だよね。という話し。
それは「明日はきっと良い日になるさ~♪」的な運任せではなく、「自分たちの努力次第で将来は良くなる」という信念に基づくもの。
「無力感」というやつ
個人的にはとても興味深く読んだパート。
希望持つのは大事だけれど、それが持てない時ってあるよね。それは「無力感」というやつがはびこっている時だよ、という話。
いくつかある人の志向性で、大きく 2つある。
1つは「固定思考」。2つめは「成長思考」。
「固定思考」とは、挫折の経験を自分には能力が無い証拠だと解釈してしまう(実は「自分には才能があると」思っているタイプに多い)。
「成長思考」とは、挫折は能力ではなく、「こうすればできたのでは?」と、努力の方向性が間違っていたと解釈するタイプ。
前者は悲観主義者で後者は楽観主義者。
悲観主義者は、任された仕事が終わらなかった原因を「自分はないんをやってもだめだから」「意気地なしだから」などと答える。このような受け止め方は「永続的」で、自分ではほとんど変えようがない。しかも「永続的」で、自分はほとんど変えようがない。しかも「不特定的」であり、仕事の能力だけでなく、ほかの様々なことにまでおよんでしまう。
しかし楽観主義者は、任された仕事が終わらなかった原因を、「時間配分を間違えたから」「気が散ってしまい、効率のよいやり方ができなかったから」などと答える。このような受け止め方は「一時的」で「特定的」であり、「どうにかできる」と思えるので、問題として対処しようという気になる。
悲観主義者は「無力感」に喰われがち。
楽観主義もスキルのひとつ。トレーニングすれば習得できる。
悲観主義者と楽観主義者との違いは、「解釈」の違い。なので「解釈」の方法を変えればよいだけなので、それはトレーニングで習得できると(※ちなみに、このような取り組みはうつ病に対する精神療法的治療として広く行われており、抗うつ剤の投与よりも効果が持続することが分かってるよ!)
子どものころの「褒められ方」が一生を左右する
※見出しは本からの引用。この表現が固定思考に見えてやや混乱。
ばっくりとは「人は変われる」と思っている人が成長思考。「人は変われない(才能ってあるよね)」と思っている人が固定思考。
この思考は、学校の先生や職場の上司が与える影響も大きい。
同じことが職場にも当てはまって、マインドセットが「固定思考」の企業では、従業員は「誰が出世するかについては、この会社は、従業員の能力はもともと決まっているので、変えられないと考えているように見える」という意見を持っている。
なんだか想定以上にグリグリえぐってくる本だ。
実はみんな、両方持ってるってよ
ここまで読んで「やばー、完全に固定思考だ。。。」とへこみかけていたけれど、書、曰く、
「実際、私たちの心のなかには「固定思考」の悲観主義者と「成長思考」の楽観主義者がいる。このことを認識するのは非常に重要だ」
まずはそのことを認識する。また、固定的で悲観的な世界観から抜け出すのは難しいということを認識するのが大事だと。
紹介されていたアドバイスは、「固定思考」の悲観的な自分にあだ名をつける。たとえばこんなふうに「いけない、“仕切り屋クレア”をミーティングに連れてきちゃった。今のは無しね」と。口調が外人チックなのは仕方ないとして、まぁまぁ効きそうなアイデアだなと感じました。
「七転び八起き」思考の脳にするために
人は「死ぬほど辛い体験」をすると強くなる。一方で、一部の人は打ちのめされてしまい(無力感に包まれる)、逆に弱くなる。そこで立ち上がることが大切なのに。。。
このリアクションの差は何だ??という疑問。
ばっくりとは「過去の経験」。
嫌な経験をした時、脳はいろいろな領域で反応して(前頭前皮質の抑制構造が活性化して)メッセージを送る。「まぁ、落ち着いて、あわてなくていい。一緒に手を打とう」とか。
これに関係していることがあって、脳の神経回路には「可塑性」(かそせい)があると考えられている。若いときに逆境を経験し乗り越えた経験があれば前述のようなメッセージがなされると。
では、「あなたなら困難を克服できる」といくら励ましても、脳にそのような変化は起こらないのだろうか?
「そのとおり。あなたなら逆境を乗り越えられる、と言うだけじゃダメなんだ」
なぬーっ!そなんだ!?
脳は筋肉のように鍛えられる
過去に逆境を乗り越えた経験がないと今後も乗り越えられない。って言うけど、最初の逆境を乗り越える時は“乗り越えた経験無し”で乗り越えるわけだし、目の前で起きる苦しいことにどう立ち向かうかってことなんだろうなと理解。
この章の最後に、著者から「成長思考」でいられるための 3つの提案あり。
1. 「知能」や「才能」についての考え方を改める
努力によって向上できる。実際に、数学の学力が伸びた生徒の脳では、数学に関連する領域が強化される。筋肉を鍛えれば強くなるのと同じで、新しい課題を克服しようと頑張ると、脳はそれに応じて変化する(脳が完全に「固定」することはなく、生きている限り神経細胞は違いに新しい結合を増やし、既存の結合を強化する能力を』持っている。と)
2. 楽観的に考える練習をする。
3. 人に助けを求める(先生とかメンターとかに、励ましてもらったりアドバイスもらったり)
所感まとめ
こういった「やる気」とか「本人次第」って話しは、「向き・不向き」ということが並列にあるように思う。
確かにそれはあるだろうと思いながら、「不向き」なことには情熱はわかないだろう。
逆に一見「不向き」そうに見えることでも、少しでもチャレンジしたい気持ちがあればやってみるべき。たぶん、いまはそのことに情熱を持てるか持てないかのジャッジもできない状態。
やり続ける時は、周りに応援してもらうことも忘れずに。
また、情熱の対象を探している時でも、情熱を注ぎ込んでる時にも、目の前で起きることの「解釈」を間違えるとツブれちゃうので注意してね。
みたいな感じかなー。また思ったことがあれば追記・修正しよ。