読書メモ vol.5『キングダム 最強のチームと自分をつくる』「話力(スピーチ)」について
仕事をするうえでは、聞き手に理解してもらい、動いてもらうための「話力(話す力、語る力)」が必要だ。
自分が思うままをそのまま話しても、聞き手には伝わらない。
Yahoo!アカデミア学長・伊藤羊一さんの 『キングダム 最強のチームと自分をつくる』 。若手・中堅クラスの悩めるビジネスパーソン向けに書かれた本の読書メモ。
6つの構成要素のうち、5つ目の「話力(スピーチ)」について。
話力(スピーチ)には3大極意があるとのこと。
※この本で書かれていることと、このブログで書いていること。
⑤ 話力(スピーチ)の話し ←ココ
⑥ 信(ビリーブ)の話
まずは「志(ビジョン)」を持ち、「行動(アクション)」に移す。そして行動し続けるために「精神力(マインド)」を鍛える。
そのうち、より大きなことを成すために「仲間(チーム)」をつくる。チームに対しての説得力を持つために「話力(スピーチ)」を身に付ける。そして最後は、「信(ビリーブ)」。仕事や人生に臨む信念、信じる力。
①人に伝える言葉は、「スッキリ」「カンタン」に
キングダムより。
「全軍 前進」
このたった一言で、歩兵たちは戦う者の目に変わり、雄叫びを上げ士気が高まった。
人は多くの情報を一度に処理できない。そのため聞き手の心を動かすためには、言いたいことは「スッキリ」「カンタン」に言おう。というお話し。
「スッキリ」
スッキリ物事を言う時のポイントは3つ。
- 最初に結論を言い、根拠を後から言うようにする。
- 「~と思う」「~と考えられる」といった言葉を避け、断定してしまう。
- 「徹底的に」「しっかり」といった、程度を表す言葉はなるべく使わない。
「カンタン」
難しい言葉は使わない。誰でも簡単に理解できる言葉をチョイスする。
あなたは、つい難しい言葉を使ってしまわないだろうか。難しい、抽象的な言葉を使えば、楽に説明できるかもしれない。また、自信がないときは、難しい言葉を使ってごまかしたくなるかもしれない。しかし、それでは聞き手が迷子になってしまう。
②「ロジカル」に
仕事で必要なロジカルとは「意味がつながっていればいい」。
何かを主張する時には、必ず「主張(結論)」がある。結論には「根拠」がある。
その、主張と根拠の意味がつながっていて、構造が分かりやすいこと。必要なのは、これだけだ。
つまり、以下3点さえあれば「話すストーリーをロジカルに」することができる。
- 主張がある
- 根拠がある
- 主張と根拠が分かりやすくつながっている
③言葉に力を宿らせる(※実態の無い精神論的な話しではなく)
言葉に力が宿って初めて人が動かせる(力の宿らない言葉では、人は動かせない)。
では、「言葉に力が宿る」とはどういうことか?
それは、「聞く人が具体的なイメージを持てる」こと。
「私たちは“ここ”を目指す」「私は“こんな世界”を目指したい」。
聞き手が、“ここ”や“こんな世界”を具体的にイメージを描くことができれば、話しての思いに賛同し、動いてくれる可能性が高まる。
言葉に力を宿らせるために、簡単にできること
聞き手に具体的なイメージを持ってもらうために簡単にできることが2つある。
1つめは、動画や写真、絵を活用すること。
2つめは、「例えば...」と例示しながら語ること。
その他
上記3大極意は超大事。上記を踏まえたうえで、他にもポイントがあるそうで。
記憶に残り続けるための「キーワード」化
何かを語るときに、内容を「スッキリ・カンタン」「ロジカルに」「具体的なイメージを持ってもらう」。これでその場は盛り上がる。
だが、これでは不十分。なぜなら人は忘れる生き物だから。
聞いてくれた人の忘却曲線を緩やかにするための工夫が必要。それは、内容に合わせ、聞き手が覚えやすい「キーワード」を示すこと。
キーワード化することで、人は覚える。
そして、そのキーワード(伝えた内容)が成果を出し、実績が伴うと「あの○○のことね」と、そのキーワードがアイコン(目印)化し、より覚えてもらいやすくなり、どんどん流通していく。どんどん流通することで、忘れるどころか、強く他人に意識付けられる。
情熱
1963年 キング牧師の “ I have a dream ”のスピーチ。
2007年 スティーブ・ジョブズの iPhone発表。
2016年 オバマ米国元大統領の広島訪問での「核なき世界へ」のスピーチ。
心に残るプレゼンを行う話し手は、みな心からそこに情熱を感じている。
では、言葉に情熱を込めるためにはどうしたらいいか。
発音や声量ではない、語る内容を、世界で一番、自分が好きになればいい(自己暗示でもいい。自分が成したいことを、世界で一番好きになればいい(なる努力をするべき))。
自信を持つ。自身を持つために徹底した準備をする
これは書かれている通り。徹底的に準備をすれば自信がつく。例えば大切なプレゼン。徹底的に練習する。練習は裏切らない。本番で緊張はするものの、勝手に口が動く。
一人ひとりに声を届ける
Yahoo!の「1on1ミーティグ」ではないけれど、説得力のあるコミュニケーションは、「1対1」から生まれる。
例えば伊藤さんご自身の話し。
数百名や1,000人規模の講義でも、できるだけ、聞いている人がどんな表情で何を求めているかを想像しながら、可能な限りその会場にいる人たち、一人ひとりに語りかけようとする。聞き手が迷子にならないように。一人ひとりに言葉を届けるために。
まとめ(ではないけれど)
個人的には、とにもかくにもアウトプットが大切派。自分の思いを外にだす(外化)することで、他者からリアクションがもらえたり、自分自身の頭の中を客観的に見ることができる。
なので、この「話力(スピーチ)」のパラグラフは、とても興味深く読み進めることができたし、大切な事がたくさん記されているなぁ、お話し上手になりたいなぁ、思いを伝えたいなぁ....はよコレ読も。。。