keita_shimabの日記

京都在住Webディレクターのイベント参加メモや読書メモなど。

「カンブリアナイト」というカオスなイベントに参加した話

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テクノロジーをアテに新しモノ好きな人たちが集まる飲み会。一度参加するとクセになること必至なイベントでした。


カンブリアナイトとは?

ざっくりとは、モノを創る人と、サービスを創る人とを緩く結びつける場。

 

現在、様々なものがセンシングできる世の中。

それにより、以下のようなことが起こる。

 

①センシングによって全ての物事がデータ化(可視化)される。
②データは解析され、意味をもった情報になる。
③その情報が価値を持ち、サービスが作られる。
④多くの人々がサービスを利用し、より良い生活を送る。

 

この一連の流れにおいて、モノを創る人たちは①②に特化し、③までカバーできないことが多い。


一方で④エンドユーザーの近くにいる③の人たち(サービスを創る人たち≒テクノロジーとエンドユーザーの間に介入する人。テクノロジーを “サービス” というかたちで翻訳する人たち)は、開発の近くにいないため、最新のテクノロジーを知らない・十分に使えていないことが多い。

 

この両者を繋げる場所が「カンブリアナイト」。

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例えば「基礎体温」というデータでも、介入者が変わればサービスの形は変わる。

 

何故飲み会なのか?

「最新のテクノロジー」とか「サービス展開」みたいな話をすると、どうしても固くなになったり凝り固まったりして(企業規模など色々な)制約の中で話がなされてしまう。
そうならないために最初から「飲み会」というかたちをとり、フラットでオープンな場を作っている。


名前の由来

主催者・新城さんのブログから引用。

カンブリアナイトとは、約5億5千万年前の生物の多様性が爆発的に増えた「カンブリア大爆発」に由来しています。カンブリア大爆発は、動物が眼を手に入れたことによって後押しされたのではないか、という説があります。

comemo.io

冒頭でセンシングの話をだしましたが、カンブリアナイトでは、センサーは現代テクノロジーが生み出した「眼」だと捉え、動物が眼を手に入れて「カンブリア大爆発」が起こったように、センサー技術によってサービス進化の多様性が爆発的に増えることを目指しています。

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カンブリアナイト17京都
いつもは東京での開催が中心ですが、今回は京都。“1,000円で飲み放題” を謳っていることもあり、無償提供いただける場所で開催しています。今回は「京都高度技術研究所 ASTEM/RI KYOTO」さん。

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3名の登壇者

以下、イベントページから引用

カンブリアナイト17京都

 

1)睡眠領域:眠りからこどもたちの可能性を呼び覚ます「Peels」
山下福太郎さん(NTT西日本 ビジネスデザイン部 Peels代表)
中学生になると生活が社会性を帯びて夜更かしになっていく。睡眠の質の低下による生活パフォーマンスの劣化を防ぐ、こどもたちの未来のための睡眠支援サービス。その仕組みとパートナー企業との営みを紹介。

 

2)香り領域:香り制御技術の活用可能性
金東煜さん(株式会社アロマジョイン 代表取締役
国立研究開発法人情報通信研究機構NICT)発の、香りをデジタル化し、言葉、画像、音声に加えて、香りのコミュニケーションチャネルを作り出すことを目指すベンチャー。香りが人々の記憶に残っていく世界をつくりだす

 

3)医療領域:医療領域:整形外科×VR/MR
成田渉さん(亀岡市立病院 整形外科 脊椎センター長)
カンブリアナイト大阪のプレ開催時にも衝撃のプレゼンしていただいた整形外科医の再登場。今回は、実際のデータを用いたVR/MR体験も。実際の医療の現場で、VR/MRがどのように活用され、どのような効果を生んでいるのか。その事例を紹介。

 

どれも興味深いお話でしたが、個人的には睡眠領域がツボにはまりました。
そもそも眠らない人はいないこと、また「働き方改革」や「生産性の向上」が叫ばれる昨今、スポットライトがあたりやすいテーマであること。あとは最近個人的に歳を感じるシーンが多く徹夜ができなくなった事情もあり、興味深くお話を伺いました。

 

はじめて参加してみて

会の冒頭、新城さんのお話で「いきなりビジネスの話をすると足元だけに視線がいってしまう。それだといけない。」「まずはカジュアルににフィクションを語りつつ、それをノンフィクションにしていければ」というコメントがありました。

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飲み会という体もあり、登壇者含めた参加者の話しは、どれも少し先の未来を見ていたように感じます(いや、ただの酔っ払いの戯言かな(笑))。

 

モノが溢れ何が売れるか・何が世に受け入れられるのか分からない時代。

加えて、国・都市・企業・個人レベルで不確実性は高まっている。

そんな中、エースにぶら下がる時代は終わり、集合知で戦う時代に。

 

そんな環境において、カンブリアナイトの「フラット」「テクノロジー」「違う領域間の交流」というキーワードはいまの気分感を捉えているし、実際に参加してこの空気感を肌で感じるだけでも、非常に意味性のあるものだと思います。

 

...とは言え、正直なところ楽しすぎて中盤から飲み中心になり、聞いた内容はあまり覚えていないのですが(笑)、次の関西会も参加しカオスな空気に浸りつつ、そこに集まるヘンな人たちと少し先の未来に視点を向けた話をしてきたいと思います。