「SingularityU Kyoto Chapter Casual Meetup #2」参加メモ
英語メインのイベント、英語聞けずが懲りずに参加。
SingularityU Kyoto Chapter Thursday Night Casual Meetup #2
SU=Singularity University(シンギュラリティ大学)とは
「University」とありますが、大学ではありません。創設者はレイ・カーツワイル氏とXプライズ財団CEOのピーター・ディアマンティス氏。
10年間で10億人の生活をより良くすることをテーマに、スタートアップ支援プログラムや大企業のコンサルティングなどを手がける団体。
大きなことを進めるためにはたくさんの人を巻き込まないといけない。
ということで、SUの本部はシリコンバレーにありますが、世界各国にコミュニティが存在します。
日本には、東京、京都、沖縄に拠点があります。「Chapter」とは、ざっくりとは“拠点”のこと。京都拠点がKyoto Chapterと呼ばれます。
Future of Transportation
今回のテーマは「交通の未来」。
Global Summit 2018の「Exponential Transportation」(Amin Toufani氏)のプレゼンを解説付きでトレースしつつ、参加者同士で緩く熱くディスカッションしていきます。
英語のプレゼンのため、私は全く聞き取れないのですが(悲)、要所要所で入れていただく解説で拾った言葉は以下の通り。
複数の処理が一瞬で終わる
ブロックチェーンの技術を使って車同士でコミュニケーションが取れ、エコノミーが成立する。
例えば、ドライブ中に急ぐ後続車があるシチュエーション。後続車に道を譲ると、謝礼が受け取れるようになる。
これは、与信と送金が一瞬で成立しているのがポイントで、今まではそれぞれ別々に処理され、しかも手間やコストがかかっていた。これが一瞬で出来るようになる。
エネルギーのコストは限りなくゼロになる
指数関数的に発展するテクノロジーのおかげで、2030年にはエネルギーはタダ同然で取引されるようになる。
コストは下がる一方で、パフォーマンスは上がる世界が実現する。
(なぜコストが下がるのかのロジックは理解できませんでしたが)ビジネスを立ち上げるうえで、このことが念頭にあれば、例えば「今はダメだろうけれど3年後ならどうだろう?」ということも考えられ得る。
この未来を予測できる・できないとでは、ビジネスのアプローチも変わってくる。
コラボレーションからコーディネーションへ
車同士でネゴシエーションしているのが現在。渋滞や事故はネゴシエーションの結果。
今後、これは「コーディネーション」に変わっていく。
例えば交通渋滞。車同士のやりとりではなく、交通網全体でコーディネートされるような、オペレーションシステム(OS)が生まれ、それが世に広まる。
ネットワークエフェクト
利用者が増えれば増えるほどサービスの質があがること。例えばテスラは自社の技術をオープンソース化。このことで、自動運転技術のさらなる発展・質の向上を目指し、結果ユーザーの獲得を実現する。
世の中にサービスを広げるうえで、有効なアプローチ。
ユニバーサルベーシックインカム
事故や渋滞がなくなると、世界のGDPが下がる(※実際に事故や渋滞にはそれだけのコストが支払われている)。
それを補填する観点で、最低限の生活を保障するユニバーサルベーシックインカムが有効(なのではないか)。
Global Impact Challenge (GIC) WinnerのSofia Couto da Rocha氏がリモート参加
「交通」のテーマから逸れますが、SU卒業生・Sofia Couto da Rocha氏がポルトガルからリモート参加することに。
皮膚癌をスピーディーに判断できるアプリを開発しているベンチャー企業。
皮膚癌は対処方法は確立されているが、発見の遅れにより対処ができないことが多い。
そんな中、手軽にすぐに皮膚癌診断ができるこのアプリのインパクトは大きい。
きっかけは「偶然」
女医でありサーファーでありデザイナー経験もある彼女。ひょんなことからSUのピッチコンテストのことを知り、応募したところ受賞。SUへの参加権をゲット。
ただ、SUのカリキュラムを受けるためには2ヶ月シリコンバレーに行く必要がある。
すでに仕事をしていため、2ヶ月の時間捻出は現実的では無い。そんな中、「このチャンスだ」と仕事を辞め、SUに行くことを決断。
SUのカリキュラムを受け、AIと医療を掛け合わせたヘルステックベンチャー「skinsou」を設立。起業家として活躍しています。
SUのカルチャー
「10年で10億人の人の生活をより良くする」を標榜するコミュニティだけに、とにかくぶっ飛んでる。
(ある人が見ると)とてもバカげたことだけど、それを本気で実現しようとしている夢追い人ばかり。
周囲にいる人たちもそれを全肯定・全力でサポートする。既成概念なんてない(※彼女は「箱が無い」という言葉で表現していました)。
そんな環境に2ヶ月身を置くと、否が応でも価値観が変わる。
最後に
何度か参加している SUですが、参加するたびに感じるのが「熱狂」「個人」「共感」(「テクノロジー」は前提)といった言葉。
とあることに熱狂している人たちが世の中には存在していて、それは大企業や有名大学といった団体ではなく「個人」で始まり、どんどん周囲を巻き込んでいく。
その個人の近くには、“想い”に共感し全力で応援・支援してくれる仲間がいる。
「自分の熱狂ポイントは何だろう?」参加するたびにそんなことを考えたくなるし、仕事を離れ、外で活動するたびに「個人として何をやりたいのか?」を言語化する重要性を感じます。ゆるゆる整理しよ。
▽参考:#1の参加メモ