「CSS Nite Osaka」参加メモ(主に「Webデザインシンキング」のこと)
帰省の無いお盆休み。初日は大阪。CSS Nite(初参加)。
イベントについて
CSS Niteとは(※以下サイトより)
当初は「CSS」を主たるトピックとして「Nite」(Night=夜)に開催するセミナーとしてスタートしましたが、現在は「Web制作者にとっ て有益であろうトピック」という広いくくりでトピック/スピーカーを選定しています(ぶっちゃけ、CSSのことを取り扱うことは少ないです) 。
2008年末からは「Season 3:スキルからセンスへ」というスローガンを掲げ、スキル寄りからの脱却を図っています。
CSS Nite Osaka「All About XD」とは
「Adobe XD」というツール(※後述)にフォーカスをあてたイベント。「Adobe XD」の存在を知らなかった私でも、とても楽しく話しを聞くことができました。
セッションをカテゴリわけすると、大きく3つ(かな)。
- 初心者・中級者向けのデモ
- 業務での活用事例
- Adobeさんによる今後の開発予定チラ見せ 等
具体的なセッションのテーマは以下の通り。
- Webデザインシンキング × Adobe XD
- Adobe XDクイックオーバービュー~10分で把握するXDの全体像
- Adobe XD、最初の一歩
- Bootstrapありきで考えるXDでのページレイアウト
- ディレクターが考えるXDの導入・活用方法
- コミュニケーションを可視化する!XDストーミング
- ユーザーと歩むAdobe XDと今後の進化
「Adobe XD」とは
プロトタイプからデザイン作成~メンバー間で共有・FBが簡単にできるグラフィックツール。
個人的に凄いと感じたのが、毎月何かしらアップデートされていること。常に改善されていて、今後さらに改善にブーストがかかりそう。
改善の種の1つは、ユーザーからのフィードバック。サイトに受付フォームがあって、具体的な要望や、既存機能毎に「良い」「悪い」が投票できるなど、実際に使った人の声起点で改善が繰り返されています。
参加して感じたこと
ツール自体の便利さやテクニックの話しはありつつ、そもそもなぜこういったツールが必要とされるのか?が気になり出し、モヤモヤ考えていました。
...が、よくよく思い出すとYATさんのセッション「Webデザインシンキング × Adobe XD」で、そのことは言及されていたので、備忘メモ的につらつらと残していこうと思います。
「Webデザインシンキング × Adobe XD」~Webデザインシンキングとは
「Webデザインシンキング」とは「デザイン思考」のプロセス。
「デザイン思考」とは、人間(ユーザー)を起点に発散と収束を繰り返し、問題を解決するアプローチ。以下、5つのプロセスから成る。
- 観察・共感
- 問題定義
- アイデア創造
- プロトタイプ
- テスト
1. 観察・共感について
人間中心。ユーザーである人間を理解する(ex.ペルソナシート)
2. 問題定義について
観察から出てきた情報を基に潜在的なニーズを探る(ex.カスタマージャーニーマップ)
3. アイデア創造について
問題定義で出てきたアイデアの種をもっと具体的なものに落とし込む。チーム内の役職とか諸々取っ払って、とにかくアイデアの「量」を出す(ex.ワイヤーフレーム)
4. プロトタイプについて
アイデアを実際に手に触れられる形にする。これをすると後々の成果物に説得力を持たせることができる。
大切なのは、完成度よりもスピード
デザイン思考で大切なのは完成度ではなくスピード。とりあえず話し合うためのイメージを早々に作って思考を共通化する。PDCAを、(社内外の)メンバーの熱量が高いうちにどんどん回していくことが重要。
まとめ
YATさんのお話は、過去に受講していた UX KANSAIで得た学びに通じるし、肌感覚でもこのアプローチの重要性が高まっている(デフォルトになっている)ことは理解。
世の中のニーズはどんどん多様化・複雑化していて、ユーザーは何が欲しいのか分からない、欲しいものは無い状態。
一方サービスの提供者側に求められるのは、潜在的なニーズを掘り起こすこと。
ユーザーに目を向けつつ、チームの集合知でサービスをデザインしていかなければならない(昔のようにエース級の個人が引っ張ったり、鶴の一声的な何かは無い)。
独りよがりや依存的ではなく、そこかしこのステークホルダーに適切にアプローチをする必要がある。そのためのマインドとツールが必要で、そういう意味では「Adobe XD」はいまサービス提供者側が必要としているツールとしては、非常に適しものなんだろうなぁと感じました(他のツールと比較できているわけではないのですが、今回のイベントで聞けた情報と、これだけユーザーが盛り上がっているバックボーンがあるため)。
あとはマインドとマインドを醸成できる環境作りか...(ふぅ