スキルを統合して練習を本番に近づける(『成功する練習の法則』読書メモ vol.12)
練習する時に気をつけるべき3つのこと。
↓こちらの本の42の法則のうち、12番目の法則。
(※42の法則(本の目次)は文末に記載)
まず、練習に向けた手順は以下の通り
- パフォーマンスを分析する
- 個別のスキルを練習する
- 練習に複雑さを加える
- 実際の状況で練習する(※実践練習ではない)
そのうえで注意すべきは以下3点。
- 本番さながらのシナリオでスキルを練習する
- 正しいときに正しいテクニックを「マッチング」させる
- 練習を本番の環境で行う
本番さながらのシナリオでスキルを練習する
プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドのコーチ曰く
たいていのチームは「1対1」の反復練習を行う。ひとりの選手がボールを持ち、もうひとりがボールを奪おうと突進する。ボールを保持し続ける基本的なスキルを練習するためだが、それでは不十分だ。
サイドから、背後から、前方から迫ってくるディフェンダーを想定し、なんでもありのシナリオで反復練習する必要がある。
もくもくと(ある種自分に都合の良い環境で)反復するのではなく、本番さながらのシミュレーションが大事なのですね。
正しいときに正しいテクニックを「マッチング」させる
Aという状況には(そこで使うべき)Aというスキルを使うべき。Bを使っても意味無し。
とある新米教師の事例で、彼女は分離したスキル毎では上達していたし、現実に違い状況に統合することもできた。ただ、スキルのチョイスを間違い逆効果になった事例が紹介されていました。
どう行動すべきかを正しく決断できるようになる、スキルをマッチングさせる練習が必要。
反復のたびに正しい選択をしたか反省し、フィードバックをもらう。やがて能動的な意思決定のスキルが発達し、それが反射的にできるようになる。
練習を本番の環境で行う
練習を現実に近づける時の目標は、見た目と感覚をどんどん本番に近づけて、本番中に複数のスキルが利用され、いざというときに練習で築いた直感が働くことだ。
例えば、テストが行われる試験会場で勉強するのも有効的だと。
42の法則のうち、まだ12番目ですが、なんとも遠い道のりのように思えてきた...
ただ、逆に言うと根気強く続けていけば正しく成長できるのか。
ふと、先日目にした(上司から教えてもらった)記事を思い出した。遠藤選手も、気の遠くなるような練習を重ねたんだろうな。
◆「成功する練習の法則」目次 ◆
① 練習の思い込みを見直そう
1. 成功を体感できるものにする
2.最大の価値を生む20%に集中して取り組む
3.無意識にできるようになるまで徹底する
4.無意識にできるようになれば、創造性が解き放たれる
5.目的を目標に置き換える
6.得意分野を見つけて磨きをかける
7.実践練習ではなく反復練習でこそ上達する
8.批評ではなく、正しい方法でやり直しを求める
② どんな練習にするか考えよう
9.ゲームを分析する
10.スキルを分離して個別に練習する
11.スキルに名前をつけて共有する
12.スキルを統合して練習を本番に近づける
13.練習計画を立てて修正する
14.1分1秒を大切にする
③ 手本を活用しよう
15.手本と手順書の両方を使う
16.事前にすべきことを伝える
17.できそうと思わせる手本を示す
18.完全な手本を示す
19.手本をそのまままねさせる
20.分解して手本を示し、繰り返す
21.手本に近づく道筋を示す
22.ビデオを活用する
④ フィードバックをしよう
23.フィードバックを取り入れて練習する
24.フィードバックをまず活用し、あとで考える
25.フィードバックのループを短くする
26.フィードバックの「ポジティブな力」を使う
27.少数のポイントに集中する
28.フィードバックを日常のことにする
29.問題ではなく解決側を説明する
30.フィードバックを定着させる
⑤ 練習できる組織を作ろう
31.まちがいを練習の一部にする
32.練習の障害を打ち破る
33.練習を楽しくする
34.全員が挑戦する
35.仲間同士の責任感を強める
36.練習のための人材を選ぶ
37.仕事を褒める
⑥ 練習は終わらない
38.できているかどうか観察する
39.本番中には教えず、思い出させる
40.練習について絶えず話し合う
41.支援を要求のバランスをとる
42.成功を計測する
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