スキルを分離して個別に練習する(『成功する練習の法則』読書メモ vol.10)
できないことに蓋をしていると、それができる人を雇ってもらって埋め合わせてもらうか、結局できないことに後々取り組むまざるを得なくなるのが関の山。ということも言っている。
↓こちらの本の42の法則のうち、10番目の法則。
(※42の法則(本の目次)は文末に記載)
この章に書かれていること(本のまとめママ転記)
テクニックやスキルを教えるときには、分離したスキルを参加者が習得するまで練習する。
分離したスキルの習得を、間に合わせのスキルが妨げているときには、本来必要なスキルを明らかにして訓練しなおす。
1つずつ習得して、その後それぞれを統合する
セールスマネージャーのトニーの話(どこのだれよ?)。
売り上げトップのチームを目指し、メンバーに必要な情報は全て与え、顧客への売り込み電話のかけ方や、販売会議の進め方など、複数のスキルを同時に練習させた。
実践練習を繰り返したメンバーは、成長している実感と自信を携えて、意気揚々とセールスへ。しかし、上手くいかない。売れない。士気も下がってどうにもこうにも。
トニーがメンバーを観察すると、一人ひとりのスキルにばらつきを発見。
売り上げが上がらないメンバーは相手の話を聞くという基本的なスキルが欠けている。売り上げを上げているメンバーの中にも基本的なスキルが足りない者もいたが、代わりに何かしら補う手段を持っていた。
鉛筆を妙な具合に持って書こうとしたり、針を正しく持たないで縫合の練習をしたりするのと同じようなことに時間を費やしていた。
向上心が邪魔をする?
伝説的バスケコーチのジョン・ウッデン。著書『Wooden on Leadership』より。
練習中の課題の一つは、選手の本能と、得点したい、リバウンドを撮りたいという欲望によって練習に集中できなくなることだ。
どちらの衝動も非常に強いので、そもそも得点やリバウディングに欠かせないピポッティングや手や腕の動き、プレー中の走り方といった退屈な基礎に注意を払って習得するのが難しくなる。
むずー。
◆「成功する練習の法則」目次 ◆
① 練習の思い込みを見直そう
1. 成功を体感できるものにする
2.最大の価値を生む20%に集中して取り組む
3.無意識にできるようになるまで徹底する
4.無意識にできるようになれば、創造性が解き放たれる
5.目的を目標に置き換える
6.得意分野を見つけて磨きをかける
7.実践練習ではなく反復練習でこそ上達する
8.批評ではなく、正しい方法でやり直しを求める
② どんな練習にするか考えよう
9.ゲームを分析する
10.スキルを分離して個別に練習する
11.スキルに名前をつけて共有する
12.スキルを統合して練習を本番に近づける
13.練習計画を立てて修正する
14.1分1秒を大切にする
③ 手本を活用しよう
15.手本と手順書の両方を使う
16.事前にすべきことを伝える
17.できそうと思わせる手本を示す
18.完全な手本を示す
19.手本をそのまままねさせる
20.分解して手本を示し、繰り返す
21.手本に近づく道筋を示す
22.ビデオを活用する
④ フィードバックをしよう
23.フィードバックを取り入れて練習する
24.フィードバックをまず活用し、あとで考える
25.フィードバックのループを短くする
26.フィードバックの「ポジティブな力」を使う
27.少数のポイントに集中する
28.フィードバックを日常のことにする
29.問題ではなく解決側を説明する
30.フィードバックを定着させる
⑤ 練習できる組織を作ろう
31.まちがいを練習の一部にする
32.練習の障害を打ち破る
33.練習を楽しくする
34.全員が挑戦する
35.仲間同士の責任感を強める
36.練習のための人材を選ぶ
37.仕事を褒める
⑥ 練習は終わらない
38.できているかどうか観察する
39.本番中には教えず、思い出させる
40.練習について絶えず話し合う
41.支援を要求のバランスをとる
42.成功を計測する
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