keita_shimabの日記

京都在住Webディレクターのイベント参加メモや読書メモなど。

よいサービス・製品のための、UXデザインの考え方

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2/10(金)午後に半休をいただいて大阪へ。「UXデザイン」を学ぶべくこちらのセミナーに参加。

peatix.com

 

セミナーは3部構成。

  • まずは浅野先生から「UXとサービスデザイン」の講座。
  • 次にクックパッドの倉光さんによる、クックパッドのUXデザインの取り組み事例紹介など。
  • 最後に参加者同士が対話するラーニングバー。

 

気付き、発見、得られたことは3つ。

  • 「答えが無い」という事実。このことをちゃんと捉える重要性
  • 答えはないけど、ビジネスにおいては成果を出せばそれが正解

そして最後に

  • 私が、UX(デザイン)を「打出の小槌」として捉えていたこと


マーケティング活動のパラダイムシフト

モノからコトへ。機能に価値があるとする「グッズ・ドミナント・ロジック」から、体験に価値があるとする「サービス・ドミナント・システム」へ。コトは顧客に提供されるもの。モノはコトの構成要素。

 

詳細説明は、他人様のブログを拝借。。。

hikaru1122.hatenadiary.jp

hikaru1122.hatenadiary.jp

hikaru1122.hatenadiary.jp

さらにグッズ・ドミナント・ロジックには問題があります。まず、私たちが物を買うのは、物自体がほしいのでありません。私たちがほしがっているのは、物を消費・使用することで得られる便益(ベネフィット)だったり、ブランド・セルフイメージの向上・社会的なつながりなど目に見えないものだったり、体験・経験だからです。

企業と顧客がそれぞれのリソースを活用して、価値が生まれます。つまり、価値は一方的に提供されるのではなく、共創されるのでした。これを「価値共創」といいます。そして、共創される価値は受益者(顧客)によってそれぞれ違うものになります。なぜなら、顧客によってリソース・身を置く環境などが異なるからです。共創される価値は「文脈価値」と呼ばれます。

 

サービスを考えるうえでコンテクストが重要。ただ、ユーザーごとにコンテクストが違う。

例えば、ランチ。一人だとコンビニの300円くらいのサラダとか。でも、友達と一緒なら1,500円のランチもいく。

この「複雑なこと」を捉えるのがとても重要

 

※理解を深めるために。少し古い記事ですが「サービス・ドミナント・ロジック」の事例(あとで読む←読んでないんかい)

「サービス・ドミナント・ロジック観点のビジネスモデル」│株式会社イー・エージェンシー

 

「知らんがな」(※「調査が重要」の意)

ユーザーの複雑なコンテクストを捉えなきゃなんないので、ぱっと出のアイデアとかどーでもいい。


何につけ「調査」が必要。しかも定性的な質的調査。大きく 3つ。

  1. 社会生活への参加:参与観察
  2. 対象社会の生活の直接観察:オブザベーション
  3. 社会生活に関する聞き取り:エスノグラフィ

エスノグラフィについては浅野先生のブログを拝借。。。

UX 関西 #02 エスノグラフィ(前編フィールドワーク) | 経験デザイン研究所

私は親子でお弁当を食べる人々を見に来た。
まずは写真を撮るのでは無くて、じっくり観察して「その場のルール」を見つける

顕著な例をひたすら撮るのでは無くて「そのルールが正しいのか?」問いを持って観察しよう。
視ながら観察の精緻化を行うのだ。
そこで新しい「発見」があるかもしれない。
おお、みんな同じ弁当を食ってる。

観察が終了したら、分析は帰ってからやる。
まずは、バイアスがかかるので現場では分析をしない。

 

ただただ観察する「エスノグラフィ」。対してモノを触ってもらいながら質問しまくる「デプスインタビュー」(リズ・サンダースのクリエイティブキットとか)。

 

※デプスインタビューの説明ではありませんが、とても気づきの多い記事だったので、インフォバーン井登氏の記事を記載させていただきます。

www.infobahn.co.jp

 

インタビューの全体像は、、、またもや浅野先生のブログを拝借。。。

半構造化インタビューと非構造化インタビュー | 経験デザイン研究所

 

調査あるある

『トライアンギュレーション(方法論的複眼)』が必要だよって話し。
調査をしても、例えば上司やクライアントに「でもそれって特定の人だけの話しだよね?」って一蹴されるあるある。
これは上司やクライアントの理解が良くないのではなく、データの出し方が下手なだけだと。
大事なのは『トライアンギュレーション(方法論的複眼)』前出の3つの方法を駆使して、複数の視点が提示できれば相手も納得できる。


不動産の営業さんはニーズをうまく引き出す

ユーザーに「何が欲しいですか」って聞くのは愚問だった話し。
自分の住みたいところを言語化できる人はいない。
例えば引っ越し前と似た雰囲気に住みたいと思っている人に対して、適当な場所に連れていく。
そこでの反応(例えば「ん~、、、もうちょっと静かな方がいいなぁ」とか)を見て、いくつかの場所に連れていって、3回目くらいで当てると。

 

クックパッドでの取り組み

どこまで書いていいのか分からないのでちょろっとだけ。倉光さんのお話しで印象的だったキーワードをピックアップ

 

「UX」という言葉を使わない

UXって言っちゃうと具体性がなくなるので、「料理する人の、どんな料理体験?」「何に困っている?何があれば?どう解決する?」ということを具体的に言語化するのが大切だと。

UXデザインにおいてはユーザーを知ることが大前提であること、ユーザーは自分のニーズを言語化できないのでそれをしっかり捉えること、さらにそれをきちんと共有すること。
いろいろ大切な要素が盛り込まれた言葉だな~。

 

ユーザーの言うことは聞かない

、、、は言い過ぎですが、例えば「使いにくい」というユーザーについて、よくよく調査してみると、そもそも利用目的・求めるものが違ったと。
ついついユーザーの声に縋っちゃいたくなりますが、ユーザーの声を、(複数の視点をもったうえで)どう解釈するのかが大切だなと感じました。

 

今後生き残る人材

ラーニグバーの中で「UXデザインを学ぶうえで適切はありますか?」という質問が。

いくつかあったのですが(気になった人は、UX KANSAIにいけばいいw)、その中でも刺さったのが「問いを立てる能力のある人」。
例えば、プロジェクトなどでゴールが設定されてた場合、そのゴールを疑う人。なぜなぜ?を繰り返す人。

 

ほなこのへんで
メモを見なが箇条書きしてたら、結局冒頭の気付きについては触れたり触れなかったり。まぁ個人メモだしいっか。